2009年3月9日月曜日

青空文庫の6500作品をBitTorrentで配信

青空文庫の6500作品をBitTorrentで配信

 BitTorrent といえば有名な P2P ソフトウエアだ。Winny などに代表される P2P ソフトは、ともすれば「違法ソフトウエア交換ソフト」と同一視されてがちだが、それが世間一般の認識だろう。

 しかし、当然の事ながら P2P 技術自体は違法ではなく、違法行為に及んでいるユーザの方に問題がある。Winny の開発者は、Winny の開発が理由で逮捕されたのではなく、著作権を無視し、違法コピーを助長するような言動を行った事が違法だとされている。

 P2P ソフトとしては新しい部類に入る BitTorrent だが、これまでのものが利用者の匿名性が強かった部分を改善し、誰がいつ何を発信したかが追跡できる仕様になっているという。

 最近では、従来のクライアント・サーバモデルによる、ファイル配信の限界を突破するための技術という側面が注目されている。どんなにハイスペックで回線を増強しようとも、一気にアクセスが集中すれば、サーバは簡単にダウンする。複数のサーバに分散させることもできるが、アクセスが集中していなければ、単にリソースの無駄遣いとなる。

 P2P によるファイル配信では、その制限が取り払われる。世界中の PC がノードとなり、それぞれがサーバでありクライアントである巨大な集合体へ変身する。事実、ディスク ISO イメージを BitTorrent で配信しているオープンソース OS も多数存在する。一部の者たちにとって、それは既に常識なのかもしれない。

 合法なデータを、合理的に、すばやく配信する。便利な道具は正しく使ってこそ、真の価値を評価してもらえる。