2009年2月7日土曜日

パブリックコメントなど、どうでも良いという事か?

厚労省、意見公募やりっ放し 早大院生の指摘で結果公表

 度々感じるのだが、霞ヶ関のお役人たちは公務員であることをお忘れではないか? 公務員は公僕とも表現されることがある。というか「公務員=公僕」という式は常に成り立つものだと思っていたが、実際はそうではないらしい。

 省庁管轄関係の利権団体を作り、定年を待たずに退職しそこへ就職、多額の退職金をせしめて別の利権団体へ、という道筋をいかに確保できるのかに血道を上げているらしい。もちろん、地道に真面目に公僕であることに専念している方もいらっしゃるだろう。が、しかし、霞ヶ関全体がそうではない事は自明だ。

「担当課は失念していたのかもしれないが、それをチェックする体制がなかったのも反省点」

 失念で済まされるんだね。行政手続法とやらの違反になるらしいから、一般企業であればヘタすれば解雇ものの失態だよね。きちんと処分して欲しいよね。それとも、あれですか? パブコメごときでガタガタぬかすな的なスタンスですか? 国民をなめてもらっちゃ困るね。

 仕事しないんだったらさ、さっさと辞めろよ。税金の無駄だ。

 思い返せば、一昨年の文化庁のパブコメ募集の対応はきっちりしたものだったんだね。公開資料に、オレが提出したコメントがしっかりと載ってて、ああ、本当にチェックしてくれてるんだって少し驚いたことを思い出したよ。そして、その点に関してだけは、文化庁偉いと思う。

2009年1月25日日曜日

地上デジタル放送完全移行は実現できるのか?

地デジ移行、来年度中に一部で先行 技術面で検証

 地上デジタル放送が可能な受信機の、世帯あたりの普及度が、総務省の思惑通りにすすんでいないのは周知の事実だが、ここにきてあせりが形となって現れてきているようだ。

 今年に入って、民放もアナログ放送の画面に「アナログ」と醜い透かしを入れ始めた。予定されていた措置と総務省は言うが、はっきり言って、これはアナログ受信者に対する嫌がらせ以外の何物でもない。

 そもそも、国民が望んで計画されたデジタル放送ではない。ここが肝要だ。IT 技術促進のために電波の有効利用うんぬんともっともらしい理由をつけてはいるが、要は、放送機器、受信機器のリプレース特需を狙っているメーカと、なぜかそれを促進しようとしている総務省だけが、デジタル放送移行を欲しているのではないか?

 放送局にとっても、デジタル移行は大きな負担となっているらしい。が、道路利権と同じ構造で、必要以上に各県に放送局が散在するのは、地元選出議員の口利きのお陰だという話も聞く。(申し訳ないがウラはとってない) だから、少々負担があったとしても、国が肩代わりしてくれる、つまり税金が投入されるのだろうから、おそらく「どっちでもいい」のだろう。いや、むしろ、デジタル移行の方にシフトしている現状から言って、万が一サイマルキャストが延長される方が負担増となるだろう。

 そういう状況で、地域限定とはいえ、完全デジタル移行実験をするそうだ。2011 年に全国規模で発生するであろう大混乱の予行演習がしたいのだろうか? 予測するまでもないが、テレビが見れないという苦情が山のように押し寄せるのは必至だが、これをどうカバーするつもりなのか?

 低所得者層向けに、デジタルチューナーの配布も考えられるが、その予算はどこから獲得するのか? 獲得できたとして、低所得者とそうでない世帯の線引きはどうするのか? デジタルチューナーと現行アナログテレビの接続、操作方法の説明、アンテナの調整(VHFのみの放送地域は無いと思われるが…)は誰が行うのか? その予算は?

 クリアしなければならない問題が多すぎる。

 よもや、予行演習で大混乱を起こさせ、「2011 年完全移行は無理っぽいです」という結論を導きたいのか? いや、総務省がわざわざ墓穴を掘るような事はしないだろう。

 しかし、どう転んでも、結論は変わらない。

 「2011 年完全移行は無理っぽいです」

2008年12月16日火曜日

携帯持ち込み禁止で何が解決するか?

 昨今、学校への携帯持ち込みを禁止する風潮にあるが、果たして、それで何が解決するというのか?

小中学校への携帯持ち込み、原則禁止 教育再生懇提言へ

 先日、子供が通っている学校を通じて、PTAの「携帯電話についてのアンケート」と称するペラ紙が一枚届いた。聞いている事は次の3点だけ。

 問1:児童生徒が携帯電話にからむ事件に巻き込まれていることを知っているか?
 問2:自分の子供がそのような事案にあった場合どこへ相談するか? (選択肢あり)
 問3:フィルタリングを知っているか?

 もう、何を調査したいのかさっぱり分からない。というか、逆に、意図的に用意された結論へ導くための材料が欲しいだけじゃないか? と勘ぐりたくもなる。

 問1に関して、携帯にからむ「悪いニュース」が報道されない日はないほどだから、知っている親は多いはず。
 → ほら、これほどに親御さんは関心を持たれております

 問2に関して、そんなこと聞かれても、それが刑法に抵触する事案なのか、単なるいじめなのか(これも刑法に触れているとは言えるかもしれないが)で、相談する相手は全然違ってくるのに、いっしょくたにされても返答に困る。
 → ほら、親御さんたちは、どこに相談してよいかも分からない状態です

 問3に関して、業界の人間か、よほど関心を持っている人以外は「名前は聞いた事があるけど、詳しくは知らないよ」と答えるだろう
 → ほら、親御さんたちの、フィルタリングに関する知識は乏しいものです

【結論】親もうまく制御できないものは、子供に持たせるのは止めよう

ってシナリオだろうな? 違うか?

 別の言い方をするなら「学校に持ち込ませさえしなければ、何か事件が起こったときに教育現場は責任を取らなくて済む」という腹だろ?

 それって、自分が学生の頃の「バイクは危ないので免許取得は禁止します」とすごく似ているよ。法律上、免許取得が許されているのに、学校という道交法とは関係ない団体が禁止する。こんなバカな話はないよね。万が一、バイク事故が発生しても「うちは、免許取得を禁止していますから、関係ありません」という事なんだよね。

 教育って何なんだろうね、と改めて思うよ。バイクの危険な運転がどのような結果をもたらすかを教えてやるのが教育じゃないのか? それは、勉強とは関係ない? それなら、服装や髪型についてとやかく言うべきではないよね。服装で勉強するわけじゃないから。

 携帯を所持することも、バイク免許を取得する事も、合法なんだよ。わかる? 自分たちの教育怠慢を捻じ曲がった方法で誤魔化すのはやめようよ。ほんと、たのむわ。