asahi.com(朝日新聞社):厄介ものの火山灰シラス、資源化に道 しかも無尽蔵 - 環境
鹿児島や宮崎の南部に住んでいなければ、同じ九州内でも、シラスについてはあまり知られていないのではないだろうか? 記事中でも紹介されているが、姶良カルデラが形成されることになった火山の大爆発によって、吹き飛ばされた噴出物が堆積したものがシラスである。(現在の錦江湾は、その火山噴火によって吹き飛んだ部分に海水が入り込んで出来た湾である)
シラスは、珪素を主成分とした砂状の物質で、水はけが良すぎる性質を持ち、保水力が必要な農業用地には不向きだとされる。また、錦江湾に接する陸地には切り立った崖を形成している部分があり、その上にシラスが堆積しているので、大雨のなどに見舞われると水を含んで軟弱化したシラスが一気に崩れ落ち、大規模ながけ崩れを起こすことが多々ある。
これは、鹿児島市内においても見られ、過去には、市内の至る所で大雨によるがけ崩れが発生し人的な被害も出ている。このようなシラスにまつわる事情が、「厄介者」と表現されているゆえんである。
過去にも、様々なシラス有効利用化が試されていると思うが、実用化のメドがたっているのは少ないのではないだろうか? 北国の融雪剤としてシラスを使う話などあったが、その後商品化されたという話は聞いていない。このシラスバルーンが、本格的に事業化できれば、ほぼ無尽蔵といえるシラスを有効活用できる道が開け、地元に迷惑をかけた罪滅ぼしができるという格好になるだろう。大いに期待したい。
2009年6月21日日曜日
asahi.com(朝日新聞社):厄介ものの火山灰シラス、資源化に道 しかも無尽蔵 - 環境
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