iPodに「著作権料」上乗せ 文化庁提案へ
http://www.asahi.com/culture/update/0505/TKY200805050202.html
文化庁が提案したのではなくて、権利者団体の圧力で動かされてるだけだろう。私的録音録画補償金制度の意義はある程度認めるが、新製品が出るたびに適用範囲を拡大していく姿勢には全く賛同できない。
例えば、iTunes Store でしかコンテンツを買わないユーザがいたとして、彼らからも有無を言わさず保証金を巻き上げる事になるが、それは正しいのか?
例えば、買ってきたパッケージ CD をデジタルオーディオ機器に落としたとして、iPod に限らずそれを保証金の対象にするならば、著作権使用料の二重取りにならないのか? 自分の買ったコンテンツを、自分の買ったデバイスに落とすだけで課金されるのは、一般的な消費者感情として極めて不自然と感じざるをえない。
では、レンタル CD をリッピングしてデジタルオーディオ機器に落とす消費者は、著作権使用料を払い逃げしてるのか? ここによると、レンタル店から、レンタル回数に応じた著作権使用料が権利者に支払われているとある。この著作権使用料はレンタル代金に上乗せされ、実質的には消費者が支払っていると解釈できるが、ここでも二重取りの問題が浮かび上がる。
リッピングが横行して、CD の売り上げが落ちているから、その保証ため? その根拠となる調査はどこがいつ発表した? 信頼のおける第三者機関なのか?
CD の売り上げが落ちている原因としては、様々な点が指摘されている。
・そもそも、ヒット作不在
・娯楽の多様化で、可処分所得がほかに流れている
などだ。
コンテンツで真っ向勝負するどころか、消費者から怪しい名目で小銭を巻き上げる構造は、詐欺に近いものがある。本当に著作権者(コンテンツホルダーではない)が困窮して商売ができなくなるなら、消費者にもコンテンツが届かなくなる。そんなことは消費者も分かっている。本当にカネを出す価値のあるものには、惜しみなく対価を払うだろう。正体不明の怪しい団体が間に入ってもらわなくても、全然困らない。むしろ、必要ない。
ゲーム業界には、私的録音録画補償金制度なんてない。コピー防止対策を充分に取っていることもあるから一概に比較できないが、コンテンツのみで勝負している厳しい業界だ。(コピー防止に巨額を投じているので、相当な自助努力をしている事には間違いない)
国をバックにつけて、コソコソ小銭を集めてないで、少しは見習ったらどうだ? 「ダビング10拒否」が秘策だ? 拒否したらいい。消費者不在で、メーカーと延々と喧嘩してろ。いつまでたってもおいしい実はならない。それで一番困るのは自分達だ。音楽も映画も生活必需品じゃないことを忘れるな。
2008年5月6日火曜日
iPodに「著作権料」上乗せ
ラベル: iPod
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