2008年4月23日水曜日

[ MIAU ] 青少年ネット規制法に反対する共同声明を発表

共同声明:私たちは青少年ネット規制法案に反対します
http://miau.jp/1208861775.phtml

「青少年ネット規制法に反対します」――MIAUとWIDEプロジェクトなど共同声明
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0804/22/news116.html

MIAUなど12の団体・個人が“青少年ネット規制法案”に反対声明
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/04/22/19327.html

 MIAU は、既に「青少年ネット規制法案」に対し問題点を指摘していたが、ここにきて強力な賛同者を得た。注目すべきは、ミスター・インターネットこと、村井純慶応義塾大学教授率いる WIDE プロジェクトが、賛同団体として名を連ねていることだ。日本のインターネット草創期を支えた団体だ。

声明の要点は、

 ・法案は、インターネットに過度の規制をかけることになり、国民の対応コストが甚大となる
 ・有害情報への対応は、まず、青少年の情報リテラシーを向上させることが先決である
 ・国家による統制ではなく、民間の自主規制に任せるべき

の3点となるか。

 自分は「情報リテラシー向上案」には強く賛成する。国内において、パソコンが文字通り「パーソナル」になりえたのは、Windows95 が発売されてインターネットの商利用が本格的になり始めた頃からだ。それを考えると、パソコンが市民権を得て、高々12,3年というところではないだろうか。かつては、情報リテラシーとはパソコンの使い方を、言い換えるなら Windows や、ワードやエクセルの使い方を知っていることと同義であっただろう。しかし、本来の意味合いである、インターネットの「使い方」や「流儀」を心得ている者がどれだけ居るのか、という話だ。

 新しいテクノロジーが社会に出現すると、まず拒絶反応を示すのは、ロートル連中だ。決して肉体的な老化を指し示しているわけではなく、脳みそ、つまり考え方が硬直してもはや機能していない連中を指す。何か、得たいの知れないものが登場すると、対処しきれずにとりあえず見えなくしようとする。

 冗談ではない。インターネットは犯罪者の温床ではない。インターネットは、得たいの知れないサイバー空間などではなく、コンピューター同士をつなぐネットワークにしか過ぎない。ただ、そのネットワークの先にぶら下がったコンピューターのモニターの前に、生身の人間が座っているという事実があるだけだ。結局、リアル社会の射影でしかないのだ。

 であるならば、「知らない人に声をかけられても、ついていってはいけません」というリアル社会の危機管理教育のインターネットバージョンをきちんと準備すべきだ。人手が足りなければ、インターネットで呼びかけろ。善意の住人が、多くの知恵と力を貸してくれるだろう。

 もちろん、オレも協力する。つまらない権力の横暴に、だまって指をくわえているわけにはいかない。