2009年4月27日月曜日

コツコツやる人間がバカをみる世の中は滅びるよ

Business Media 誠:「コツコツやる人間がバカをみる世の中は滅びるよ」――岡野工業の岡野雅行社長

 そうだ! その通りだ。常日頃から全く同じ意見を持ちながら、なんともできない自分にモンモンとしていたところに、日本刀のような鋭さでバッサリ斬り捨てる社長の言葉に溜飲を下げた。

 戦後の復興期は、官僚主導で様々な国策が展開され、それが功を奏し高度経済成長をもたらした。
だが、官僚主導が必須だったわけではないだろう。国民全体が一丸となって、焦土と化したわが国を、なんとかして復興させなければならないという気概が、官にも民にもみなぎっていたからこそ成し得た復興だったのだと信じる。

 しかし、現在の官僚はどうだ? 少しでも国を良くしていこうという気概はあるのか?
もちろん、一部の官僚はそうだろう。しかし、大多数の官僚はそうではない。在職中に、どれだけの天下り先を準備できて、どれだけ美味い汁が吸えるかを競争している魑魅魍魎達が、その実体なのではないか?

頭はいいけど、利口じゃあない
 これは、名言だ。ペーパーテストで良い点を取っていさえすれば官僚になれる。しかし、この世界規模の不況を乗り切る手段を生み出す術を持たない。なぜなら、教科書に書いてないから。定額給付金なんかバラまいてる場合じゃない。「生き金」でないとダメだという社長の言葉が印象的だ。

人間、額に汗して働くことや、ものづくりを忘れて、楽な金もうけに走ったらおしまいなんだよ。
 こんな当たり前の事を忘れている人間は多い。デイトレードで、PC の前に座ってマウスをペチペチやって、数億円動かしましたと偉ぶっている輩がいるが、その株の価値の上げ下げは、あんたのマウスクリックなんかじゃなくて、株の価値、言い換えると額に汗して開発した商品やサービスが、世間に「有益である」と認められた時に決まるものなんだよ。

 そこをすっとばして、マネーゲームに浮かれてる場合か? 額に汗しているものに対する尊敬の念が全く無い。
このようなことを書くと「株で資金を集められなければ、商売もままならないだろう」と反論があるわけだが、投機目的の株売買に、そんな高尚な意味があるとは到底思えない。

 大人がこのような体たらくなので、その子供たちもご想像のとおりだ。「高校受験勉強は3ヶ月前から」とかワケの分からない言葉を耳にした。確かに合格が目的ならそれでいいだろう。しかし、そのような急ごしらえの学力などは、あっという間に剥げ落ちる。たとえ合格できても、後で苦労する。

 毎日、コツコツと地道に積み上げていく学習こそが、受験合格の王道ではないのか? 直前になってから。しかも塾だのみ。
親におおいに問題ありだ。塾に通わせていれば、とりあえず安心する。勉強させていると、安心する。
しかし、言わせてもらえば、勉強ができるヤツは、塾に行こうが行くまいがやっぱり勉強ができる。反対に、勉強できないヤツは、塾にいってもやっぱりできない。極論すれば、学力はカネなんかでは買えない。

 勉強ができるとは、単にいい点数を取る、という意味ではない。勉強をする習慣がある。勉強の仕方を知っている。自分の知識欲を満たすためにやっている。成功した時の達成感を味わっている。それらの全てだ。

 諸外国から、「勤勉な日本人」と賞賛された日は、遠い昔話になってしまったのか?