2008年8月9日土曜日

イニタライズ

 「ふくしまさん、ここの処理をみて欲しいんですが」
 「はい、どこですか?」
 「ここのイニタライズのとこなんですけど」
 「は?」
 「ここです」

 イニタライズって何? 初めて耳にする単語の響きに何のことかぱっと思いつかず、指されたソースコードを凝視した。

 「あぁ、あのさ、これイニシャライズ(Initialize)って読むのよ」
 「あ、そうですか。そのイニシャライズの処理のなかの、エナブルがですね」
 「ちょ、ちょっとまって。そのエナブルって何?」
 「ここです…」

キーボード、カタカタ…。

 「ああ、これさ、イネーブル(Enable)って読むのよ」
 「あ、すみません」
 「じゃあさ、これ(Disable)、何て読む?」
 「…。ディザブルですか?」
 「違います」

 あのさ、プログラミングの勉強をがんばってきたとは思うけど、最低限の英単語の読み方ぐらいは習得しておこうよ。中学生レベルだろ、これ。

 ゆとり教育の弊害ってやつですか?


【追記】
 別の日。
 「…で、そこを修正したらリターンキーを叩いて」
 「……」
 「ん? どした?」
 「すみません、リターンキーってどこですか?」
 「これ、これ!」
 「これ、Enter って書いてありますけど…」
 「ぐはっ!」

 昔はな、昔はそこは Return って印字してあったんだよ。いつから Enter になったんだ? ブツブツ…。