NHK の「サイエンスZERO」で、近接場光(きんせつばこう)という不可思議な現象が取り上げられていた。
ナノの世界に”輝く”光 近接場光
これでも理系の端くれ、たいていのトピックにはとびついて一通りの知識を仕入れておくようにしているが、この「近接場光」については、全くもって初耳だった。
前半の、現象の解説の部分しか視聴していなかったが、それだけでも充分に知識欲を刺激してくれた。この世にこんな面白いものがまだあるのか、と。
分かりやすい解説は↓ここが良いかもしれない。
キヤノンサイエンスラボ 光って何? 近接場光
要するに、光が、その波長より狭い空間を抜ける事ができずに、開放部にまるで「光がしずくのように溜まる現象」だそうだ。ナノテクノロジーを支える微細加工技術が発展してきて発見された現象なのか、それとも現象自体はすでに発見されていたものなのか、はっきりとはしないが、面白すぎる現象であることには違いない。
更に面白いのは、近接場光は「光のしずく」から外へ伝播しないそうだ。つまり、光が外に出て行かないので目で見ることができない。波長より狭い空間から抜け出す事ができないのだから当たり前のようにも思えるが、実に不思議だ。目に見えないのに、よく発見できたよね。
では、近接場光をどのように確かめるかというと、「光のしずく」の中に物質を接触させると、物質によって散乱して飛び出てきた光が見えるようになるんだと。
ん? 待てよ。波長より狭いんだから抜けられないんじゃないの?
抜けられないの? 抜けられるの? どっちだよ。
ああ、もう、気になって夜も眠れない。きっと量子力学の分野に片足突っ込んでるんだろうな。学生の時にもっと勉強しておくんだった。あ、いや、勉強しなおしだ。
2008年7月13日日曜日
近接場光(きんせつばこう)って何だ?
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